バイトの出勤前に座り込んで煙草を吸う

 

いつも見る猫がいない 去年の夏、撫でさせてくれた黄色い目の黒猫はもういなくなってしまったみたいですこし寂しい 

 

毎日を丁寧に生きるってなにかな

友達とお酒を飲むこと 綺麗な顔の男の子に会うこと 恋人との約束がドタキャンになったこと 可愛い色のリップを塗って、唇だけは立派な女になったような気分になる 錯覚 わたしはなにも変われていない

窓ガラスを締め切って、蒸し暑い部屋で雨音を聞くこと ゆっくり流れる汗とその音 

お風呂上がりにタバコを吸う 通り雨の匂い シャンプーの匂い どこかの部屋のテレビの音

 

ゆっくり吐いた煙の、昇って行く先は夏の夜がある

 

 

明日は燃えるゴミの日